なお、田舎ほど影響は遅れてくる。…というか、この地域格差があるから古い価値観と新しい価値観がフリンジされてバランスを保ってきた気がする。波及速度に差がなくなれば、全員が右向け右をする時代が来るのかもしれない。実際、ネットの影響を受けやすい人ほど年齢に関係なく今の世代の特徴も有しているケースが見られる。
- 戦後
- 海外志向はあまり強くない
- 子沢山が普通
- 欲求のレベルが低い(必要以上のものに強い関心を持っていない)
- 貧乏が当たり前という世界観
- そういう時代だったという不条理を受け入れる感覚
- どうにか復興しなきゃいけない、より良い未来を
- 皆んなで豊かになろう、掬い上げよう
- 助け合い
- 貧困の中で育ててもらったので、親に対する敬意が強い
- バブル前
- アメリカの印象操作(アメリカナイズ)による影響が色濃い
- アメリカが世界経済を回している
- ソ連も崩壊し、世界はアメリカを中心とした資本主義国家に統一されるという世界観
- 外国人はカッコイイ、あの背丈、ファッションこそ最高!
- 海外のブランド品に強いステータス感を感じる
- タバコや海外のお酒はカッコイイ!洋画の生活こそ理想。
- 欧米=目標。日本は遅れている。
- 物欲が非常に強い
- 高級な物を買うことが幸せだとする傾向がある(高級車など)
- 物欲を満たすために生きることが面白く、逆にそれをしない生き方は何が楽しいのか分からない
- ギャンブルに対して肯定的な考えを持っている
- 海外を強く意識している
- 大企業至上主義(大きな企業に入れば一生安泰)
- 昇進願望が強い
- 世の中に対して圧迫感を感じていない
- バブル後
- バブル前の特徴を薄めたような感じ
- 働ければ御の字
- バブルでも潰れないほどの大企業と、吹けば飛ぶような企業の二つしかないような世界観
- 子供は良い大学、良い企業に入れなければ
- この混乱期を乗り切ったので、多少のことでは動じない(大波乱が起きても、まぁ何とかなるさ、やれることをやるさという考え)
- お酒至上主義
- 大企業願望がありながら昇進願望が薄れており、結果ぶら下がり社員のような価値観が形成されている(上の世代がやってきたことを劣化して模倣しているだけのようなビジネスパーソンが多い。仕事の本質を見失っている)
- この辺りから大量生産、大量消費、使い捨て文明に抵抗感を示すようになる(そういう政治介入があった)
- ITの急成長期
- IBMによるWindowsPCの急速な普及と、Google創立などインターネットインフラの発展がめざましい時期
- とはいえ、今のベースとなる直前のレベル
- PHS、ポケベル、ガラケー
- データ保存はカセットテープ、フロッピー、ようやくCDやDVD、USB
- ダイヤルアップの有料回線
- オンラインゲームやDLCといったサービスが提案されるが「早すぎる技術」として消えていった
- このままいけば、ドラえもんのような世界が本当に来るのではないかと感じられた時代
- シリコンバレーが聖地と化した
- アメリカナイズのピークであり終焉
- 海外志向のピークであり終焉
- 半導体需要のピークであり終焉
- 子供は 2人前後、核家族が普通
- 起業し一山当てようというベンチャー気質の人間が多く輩出された
- 失敗を恐れない最後の世代
- 大学全入が当たり前となる
- ゆとり教育前
- IT急成長の頭打ちを感じ始めた時代
- 戦後から続いてきた急成長がついに壁にぶつかる
- ブレイクスルーを模索していた時代
- 日本は世界のガラパゴスと揶揄されるほど潮流から外れた方向に技術発展を始める
- トヨタやソニーが世界を席巻していた時代だったので、日本で売れる物が世界で売れる物という過信があった
- Apple等によって一掃されるまで続く
- 夢を持った技術者とドライな経営者との溝が決定的になり、優秀な人材が海外に流出
- サムスンの台頭
- 日本企業の技術の空洞化
- 日本の衰退を感じている(そういう警鐘が鳴らされた)
- バブル後の不安定な時期の親の下で育ち、希望を失った大人を見てきたので、親や大人に対する敬意が薄く不信感を抱いている
- 近代化、女性の地位向上、不景気に伴い、日本古来の父親の威厳も喪失
- 育児放棄や虐待などが無視できないレベルになり、行政介入も開始される
- リストラ、派遣労働者、ホームレス問題など
- あんな大人にはなりたくない
- 親父狩り
- 夢は見るな
- 世の中に対して強い不安と圧迫感を感じている
- この辺りから若年層の自殺やうつ病が社会現象と化す
- 失敗=人生の終わりのような価値観を持っている
- 良い大学、良い企業に入ることが良いこと
- 反面、これがゴールとなっており先の展望や意欲はほぼない
- ステータスを得続けることが安心感であり目的
- 昇進願望が完全消失している
- 不景気によるリストラで管理職以上の仕事が濃縮されており、昇進するメリットが薄い
- そのため仕事に対する関心も薄い
- ブラック企業に対して敏感
- ヒーローよりダークヒーローに共感を持つ
- この傾向が抜け切れず、中二病と呼ばれる大人が続出
- 世の中が今まで推奨してきたものに息苦しさや疑問を持つようになってきている
- 世の中に対して冷めた目線を持っており、ガツガツしたものをダサいと思う傾向がある
- 草食系男子の台頭
- 家族やパートナーのために働くといったモチベーションの消失
- 前の世代の価値観を意識高い系として嫌う
- 物質的豊かさから精神的な豊かさを求める方向にシフト(そういう政治的介入があった)
- 思いの外影響が強く「物質的豊かさ<(越えられない壁)<精神的豊かさ」くらいの価値観に偏向した
- これにより人とのつながり至上主義が爆誕
- 友達が多いことはステータス、頑張って増やさなきゃ
- 逆に多くの人と仲良くなれない人はコミュ障と見下される(強迫観念)
- 人とつながっていないと不安
- ネット依存で人とうまくコミュニケーション取れないけど、人とはつながりたいという、ややこしい人が続出
- 何のために生きているかという問いに対する一つの答え
- 戦後の復興といった受動的な目標がない
- お金、物欲の否定
- 仕事に希望が見いだせない
- 無駄なもの・浪費に対して強い抵抗感を持つ(そういう政治介入があった)
- 酒
- タバコ
- ギャンンブル
- ステータス感だけで実用性の伴わないもの(高級車など)
- 自動車そのもの(収入に対する維持費が割に合わない、公共機関で良い)
- 同世代でも田舎はまだIT急成長期を感じているので、このグループは他の同世代と摩擦を起こしながら独自の発展を遂げる
- 朝活や勉強会などの活性化
- デイトレーダー、投資家、ノマドなどの自由業者の発生
- 無駄に横文字を使うなどの奇妙な特徴なども呈し始めた
- ゆとり教育後
- 前述の「世の中の圧迫感」を取り除いた世代(そういう政治介入があった)
- 無理はしない(この価値観がベース)
- だから、上司の飲みも断る
- ゆとり教育前の特徴をさらに強めた上で「のんびり」した感じ
- 危機感がなくなり受け身姿勢が強い
- バブル後のぶら下がり社員の価値観に近い
- ただし社会不安や、失敗=負け組というような価値観は継続しており、安定思考が強い
- 日本の衰退は感じていないし、少子化や国内市場の縮小も意識していない
- 日本は子供の頃からこのぐらいの経済・技術力の国
- 現状維持すれば、今までと同じくらいの生活が享受できる
- 海外志向が全く無い
- アメリカナイズの影響が完全に消えている
- アメリカは世界で色々ある国のうちの一つ
- 世界の中心とは思わないし、特段の憧れも無い
- 海外は旅行で行く場所、観光地というカテゴリの一つ
- でも、別にわざわざ行く必要はない
- 勉強は国内でいい、留学する意味が分からない
- 海外の情報が欲しければインターネットを使えばいい
- 同じ勉強内容をわざわざ海外で別言語でやるなんて非効率、狂気の沙汰
- 人とのつながり至上主義は変わらない
- ただし、ゆとり教育前よりも緩いつながりを求める(無理はしない)
- 海外に憧れは無いが、海外の人と友達になるのは楽しそう
- 日本古来の厳格な上下関係がほぼ消失しており、Twitterなどが普及したため、割と臆することなく誰とでもフランクに話す
- 初対面の際にはフランクでかつ距離感を離すので、話しやすく礼儀正しく見える
総括
戦後は復興、バブル前は昇進願望や欧米に対する憧れに牽引されて人材が育ってきたが、それ以降はビジネスパーソンがほとんど育っていない。近いうちに、組織の上役がバブル後のぶら下がり社員、管理職がゆとり世代前の生産性の低い人たちという凶悪な時代が来る。さらに安定志向の今の世代が、大企業というネームバリューを求めてくるので泥沼になりそう。
IT急成長期の人材が頼みの綱だが、そもそもこの世代はベンチャー気質なので既存の企業にはいない可能性が高いし、いても独立志向が強い。今、大手と呼ばれている企業はさらに切り売りして小さくなる可能性がある。
今後はIT急成長期の人材が後から大企業に合流して立て直しを図るか、彼らが作った企業に人材が集まり大きくなるといった現象が起きそう。…あるとすれば。
IT急成長期の人材が頼みの綱だが、そもそもこの世代はベンチャー気質なので既存の企業にはいない可能性が高いし、いても独立志向が強い。今、大手と呼ばれている企業はさらに切り売りして小さくなる可能性がある。
今後はIT急成長期の人材が後から大企業に合流して立て直しを図るか、彼らが作った企業に人材が集まり大きくなるといった現象が起きそう。…あるとすれば。
ここから述べることは既に始まっている感じがするけど、まずは中国・韓国にシェアを取られ、さらにこれから伸びてくる東南アジアの企業にも遅れをとることになると思う。どの日本企業も頑張っている人は頑張っているので、企業の7割を別会社にして切り捨てて、残りの3割で人員補充して立ち回る感じになりそう。難しい選択と集約が迫られる。社会的には、雇用は切りやすくして流動性を上げる方向に変わりそう。
今の世代は、これから国内市場が縮小して海外に出て行かなきゃいけないのに、海外に興味がないという矛盾を持っている。とはいえ、海外に行くチャンスをあげれば喜んで行くので社内で教育すればまだ修正可能。小学校に英語教育を取り入れるなど変化が始まっている。ただ海外に出て行かず、多少質が悪くても国内で生産と消費を回したいという社会主義的な意図も見られるので、まだまだ迷走が続きそう。
現在、若者を政治に参加させる機運が高まっているので、これが次の世代の価値観にもしかしたら影響するかもしれない。ただ大抵は期待と真逆の方向に作用するので、偏った過激な思想を本気で主張したり政治参入する世代になるかもしれない。
現在、若者を政治に参加させる機運が高まっているので、これが次の世代の価値観にもしかしたら影響するかもしれない。ただ大抵は期待と真逆の方向に作用するので、偏った過激な思想を本気で主張したり政治参入する世代になるかもしれない。
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